高校入試に重視される「内申点」とは?内申点の計算方法は?

中学生やその親御さんなら誰でも、「内申点」という言葉は聞いたことがあるはずです。ただし、内申点が高校入試においてどのように重要なものなのか詳しくわからない人も多いでしょう。そこで今回は、内申点とは何か?どうやって計算するのか?そして高校入試でどのように内申点が作用するのかについて解説していきます。

そもそも「内申点」とは何?

高校入試の当日には学力検査が行われますが、その点数とは別に中学校生活における頑張りを点数化して評価するのが「内申点」です。「頑張り」とは、具体的には「通知表の成績」と「活動の記録」になります。普段の学校生活において、早い段階で内申点について意識しながら目標に向かって努力していく必要があります。

内申点の計算方法は?

ここからは、内申点として評価される「通知表の成績」と「活動の記録」について、それぞれ詳しい計算方法について解説していきます。

「通知表の成績」の計算方法

通知表の成績とは、その名のとおり通知表につけられる成績のことです。たとえば通知表がオール3だった場合は、3×9教科(国語・数学・理科・社会科・英語・保健体育・技術家庭科・音楽・美術)で合計27点です。オール4ならば4×9で36点となります。中学校の通知表は5段階なので、5×9で45点満点です。

また通知表の成績は、1年・2年・3年の得点の合計になり、たとえば1年生で28点、2年生で29点、3年生で32点なら合計89点です。しかし、地域によって異なるものの、多くの高校が3年生の成績を重視しています。たとえば埼玉県の場合、1年:2年:3年=1:1:1の学校がある一方、1:1:2で計算する学校も少なくありません。

1年28点:2年29点:3年32点を1:1:1で計算すると28+29+32=89点ですが、1:1:2で計算すると28:29:64になり、3年生の成績が良い方は有利になります。なかには1:1:3や1:2:3という高校もあるため注意が必要です。

「活動の記録」の計算方法

活動の記録とは、中学校生活における学習以外の活動のことです。目覚ましい活躍があった場合、内申点に加算されていきます。どのような項目が評価されるかは高校によって異なりますが、「委員会で委員長を務めた」「部活動で県大会に出場した」「漢字検定3級を取得した」といった、「委員会」「部活」「検定(漢字検定・英語検定・数学検定)」は王道です。そのほかにも、ボランティア活動や皆勤賞などを評価する高校があります。

逆に、減点もあるので注意が必要です。「退部」「遅刻の多さ」「欠席の多さ」は、「自己管理できない」「途中で投げ出す」などマイナスな印象を与えてしまうものであり、悪い評価につながる場合が多いです。

高校入試と内申点の関係

ここからは、埼玉県の高校入試を例に挙げ、内申点がどのように作用するのかを解説していきます。

埼玉県の高校入試における内申点の比重は?

埼玉県の高校入試では、当日の学力検査の点数(500点満点)に内申点が足された合計得点で合否が決定します。ただし、内申点の満点が何点か、どれくらいの比重になるのかは高校ごとに異なるため注意が必要です。

高校が内申点をどのように評価するかは、「選抜基準表」で確認できます。選抜基準表は埼玉県教育委員会のホームページで閲覧できるので、気になる学校の情報をチェックしておくと良いでしょう。

埼玉県の高校入試の特徴は?

高校入試は、第1次選抜と第2次選抜の2回に分けて合否判定が行われるのが特徴です。埼玉県の場合、第1次選抜では定員の60~80%、第2次選抜で残りの40~20%が選ばれる仕組みです。どちらの選抜においても、当日のテストの点数と内申点の合計点数が上位の生徒から順に合格になります。

ただし、第1次選抜と第2次選抜において、テストの点数と内申点の比率はそれぞれ異なります。比率の範囲は決められており、第1次選抜は学力検査点6:内申点4~学力検査点4:内申点6、第2次選抜は学力検査点7:内申点3~学力検査点3:内申点7となるので気をつけましょう。

まとめ

高校入試を有利にしたいなら、1年生のうちから内申点を意識しておく必要があります。入試当日のテストの点だけでなく、3年間の頑張りも評価されるとなると大変だと思うかもしれません。しかし、それは逆に考えると、日々の努力さえしておけば、一発勝負の学力検査が振るわなくても挽回できるチャンスがあるということです。

委員会や部活、資格取得の勉強などを前向きに取り組めば、モチベーションが高まりやりがいも見出せることでしょう。日々の学校生活を充実させながら、志望校の内申点の内容や配点などをチェックしておくのがおすすめです。

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